学校

 彼らは学校という場所で、いったい何を身につけたのか。
 好ましき生活の規範が身につかなかったどころか、覚えたことといえば、ありとあらゆる贅沢に金を使うことだけだ。
 勉強の仕方が悪かったからだろうか。
 ごく少数の人は学問とか思考力とか真の利益を身につけたが、それはたぶん彼らがもともと賢かったからで、それ以外の連中は上昇志向に浮かれて健康をそこなったり、人から金を騙し取ったりすることを一生懸命覚えただけだった。何でもかんでもやりたがるが、できることは一つもない。それでいて、あしたからは新しい生活を始めようと考える。あしたから節制、節約をしようと考えるが、そんなことは金輪際できたためしがない。
 すなわち、いきあたりばったり主義なのだ。きらびやかな物質的装飾品と、精神の赤貧が同居しているのだ。