能書き

 能書きは、たいてい無理にこしらえたものだ。前で打つとか、呼びこんで打つとか、古くからある能書きも、すべて根拠のない思いこみだ。ボールが速すぎたり、タイミングが合わなかったりすると、まともに打てないし、前で打とうと、呼びこんで打とうと、スピードのあるスイングで芯を食わせなければ遠くへ飛ばせない。のめったり、ふんぞり返ったりしないかぎり、バッティングというものは成功する可能性が高いのだ。

能書きに頼らず、鍛錬で自分なりの強固な核を形成し、その核にのっとって無様でなく実行すれば、物事は大概成功する。この世のあらゆる範疇の仕事はその伝で陽の目を見る。

 

 

1