無心

 自らの長所を知ったとたんに、それを知らないときの優美さを失ってしまう。自分の長所を知らない優美さは格別のものだ。なぜなら、無邪気のために光を添えられる美点は言葉に尽くしがたいもので、自らの美点を知らずに闊歩する無心ほど、この世に敬慕すべきものはないからだ。
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