JUGEMテーマ:読書

 
 世に勢いを得る得ないとに関わらず、エセ芸術家は、のべつ庶民の流行を礼賛し、流行に隷従する庶民に迎合する。そのせいで、女神たる芸術家は、ある意味くだらない努力を強いられる。自分を流行から遠ざけようとする努力である。
 芸術の女神も、頭上に社会という名の屋根を架した家を根城にしているからには、流行の風雪から免れることはできない。それが現実である以上、その現実から逃れようと努力するのは無益である。現実の存在を認識し、礼賛するのではなく、利用すればよい。現実を包摂する普遍的な芸術作品は、その気組みでしか生まれない。
 

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―竹内銃一郎(劇作家)―

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